『有田と週刊プロレスと』 Season2 No.017 ~不運すぎるマスクマン!ザ・コブラ、運命を分けたデビュー戦!~

悲運のマスクマン『ザ・コブラ』

放送日は2017年11月15日、ゲストは初登場ビビる大木!!ビビる大木は、以降本番組の主要ゲストとなっていく。

有田に渡される週刊プロレスは1983年11月22日号。かなり古い。

なにがどのように不運だったのか、その内容をちょびっとご紹介。

タイガーマスクの次のヒーローの“予定”だった『ザ・コブラ』

冒頭は1983年11月3日、蔵前国技館で新日の特別試合、正規軍vs維新軍の「綱引きマッチ」が行われたことについて語られる。その試合では長州力vs若き日の前田日明などの勝負が繰り広げられた。

が、本題はそこではなく、当日にある選手がデビューする。

その選手は、急遽引退したスーパーヒーローのタイガーマスクの後継として期待された「ザ・コブラ」だった。

ザ・コブラのデビュー戦

タイガーマスクロスでファンが失意のどん底にいる中、新日本プロレスが急遽海外遠征する。その中継が日本で放送されたが、小林邦昭と闘っているマスクマンがいた。これは誰なんだ、一体?そのマスクマンがいよいよ日本に上陸したのである。

試合では、何やらよくわからない神輿にのってコブラは入場する。

相手も、これもまた何故か謎のマスクマン「ザ・バンピート」だったが、試合が始まる前にいきなりマスクを脱ぎ捨てる。中身はダイナマイトキッドのいとこである「デイビーボーイ・スミス」。

つまりは、伝説の蔵前国技館でのタイガーマスクのデビュー戦(VSダイナマイト)を想起させる対戦カードだったのだ。

当時の有田も楽しみにして後日の放送を見たが、何故かコブラがノータッチプランチャ(リング上から直接飛んで場外の敵にアタックをする技)を繰り出したところからダイジェスト放送になってしまう。

何が起こったのかというと、デイビーボーイ・スミスがその技を躱したことにより、コブラは両膝を強打して負傷し、どうやらそこからはグダグダの試合展開になってしまい、勝ったものの見てられない試合になったらしく、ファンからも不興を買ったようだ。

期待されていなかったデビュー戦でスターになったタイガーマスクとは正反対で、残念ながら期待されたザ・コブラは真っ逆さまに落ちていく結果になってしまったのである。

有田からの人生訓は、長期休暇明けなどのときは「再デビューのときはしくじることがないようにくれぐれも注意しなければならない」である。みなさんも、長期休養明けや久々の場面では注意しよう。

試合観戦記

〇ザ・コブラ VS デイビーボーイ・スミス(ザ・バンピート)
 1983年11月3日 闘魂シリーズ 蔵前国技館 NWA世界ジュニア・ヘビー級王座決定戦